ばっかじゃ中目黒




今さらではあるが,最近,松嶋菜々子に凝っている。きっかけは,約1年前にヒットしたドラマ「家政婦のミタ」である。当初は,かつての「家政婦は見た」のパクリのドラマだろう,それにしてももうちょっと気の利いたタイトルにできなかったのかくらいにしか思っておらず,全く気にもしていなかったドラマだったが,高視聴率のニュースをみて少し見てみたら,意外におもしろかったので,そのまま全話を見てしまった。

 そこで三田灯の松嶋菜々子であるが,見ていて「やまとなでしこ」を思い出した。「やまとなでしこ」が放映されたのは2000年後半だったが,当時,中目黒にあった友人の家でのんでいたときに,たまたまつけてあったテレビでこれが放映されていた記憶がある。今,2000年のカレンダーを見返してみると,ドラマが放映されていた月曜日が休日なのは10月9日のみなので,たぶんこのとき見たのは第2話だったのだろう。当時,そこに映っていたスチュワーデス姿の松嶋菜々子がいいなあと思ったが,その後いろいろなことに紛れて「やまとなでしこ」放映当時は結局,ほとんど見ないで終わってしまった。

 しかし,三田灯をみて改めて「やまとなでしこ」を見てみたら,これが非常に面白く,すぐに全話を見てしまった。さらに,続いて,「氷の世界」,「GTO」も全話見てしまい,今は「魔女の条件」を見ているところだ。「やまとなでしこ」放映当時では考えられないほどネットやDVDなどが発達して,今やどこでもいつでもこういうドラマが見られる時代になったのはありがたいことである。

 さて,「やまとなでしこ」であるが,当時の僕と登場人物の年代が比較的近いこともあり,また,ドラマの舞台も当時住んでいた地域と比較的近いこともあって,今さらではあるが,かなり面白く見せてもらった。ちょっと検索してみると,このドラマはかなり評価が高く,名作の呼び声もあるドラマのようだ。実際,何回か見返してみると,周到に脚本が練られていることが見て取れるし,神野桜子の演技も秀逸だと思う。特に場面ごとに変わる表情は見ていて飽きることがない。もちろん,ドラマであるので現実離れしたところは多々あるが,それはそれ,ドラマとはそういうものと目くじらをたてないものである。

 それにしても,やはりこの頃の松嶋菜々子は美しくかわいい。もちろん,「10年後」も過ぎ,2人の子供もいる今でも美しいのは変わらないが,最も「売り時」の27歳の頃の方はもっといい。ばかなことを言っても仕方のないことだが,いちど菜々子さんを撮ってみたかったものである。

 なお,「やまとなでしこ」の周到に練られた脚本は,”やまとなでしこ再発見”というウェブサイトに詳しい分析がある。これも2002年に作られたサイトであるので,本当に今さらではあるが,興味がある方は是非見てみてほしい。

 ちなみに,松嶋菜々子の一連のドラマをみてみると,ドラマとドラマとの間でもなかなかおもしろい関連のようなものがあることにも気づく。例えば,「GTO」では,教師の冬月あずさ役であったが,彼女は本当はスチュワーデス志望で仕方なく教師をやっているのだが,「やまとなでしこ」では見事にスチュワーデスであるし,冬月あずさは竹野内豊のファンで,部屋にも大きなポスターが貼ってあるのだが,「氷の世界」では,竹野内豊が演じる保険調査員の廣川英器と恋人関係となる。また,「GTO」の最初の方でBMW・Z3に乗って颯爽と出てくる冬月あずさの学生時代の友人で,合コンにいそしむスチュワーデスで彼女が羨む対象となっている役の木村多江は,「氷の世界」では,江木塔子に恋人をとられ塔子のストーカーとなり最初の方で殺されてしまう池永苑恵役で登場するし,「やまとなでしこ」では神野桜子は合コンの女王である。松嶋菜々子と同じ事務所の白川由美は「GTO」では学校の理事長役で登場するが,「家政婦のミタ」では紹介所長役で登場する。どこの業界でもそうだが,おそらくドラマ制作の業界も思ったより狭いものなのだろう。


(Dec. 23, 2012)










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